歌ってみたのMIXを行う上で持っておきたいのがモニタースピーカーです。
「MIXはモニターヘッドホンがあるから十分じゃないの?」と思う方もいるのではないでしょうか?
もちろんモニターヘッドホンでも一通りの作業を行うことが可能ですが、モニタースピーカーじゃないとできないことも存在します。
このページでは、モニタースピーカーをわかりやすく解説するとともに、疑問点やおすすめ商品についても紹介していきます。
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モニタースピーカーは音楽制作向けのスピーカーのこと
モニタースピーカーとは、通常の音楽鑑賞用のスピーカーとは違って、音楽制作向けに作られているスピーカーを指します。
特徴としては、
- 周波数がフラットなので、再生環境に左右されずに音楽制作ができる
- 音が分離して聞こえるので、細かな音の調整を行いやすい
という点があります。
歌ってみたのMIXにモニタースピーカーが必要な理由
音の相互干渉を踏まえたモニタリングが行える
ヘッドホンには左右それぞれに『ドライバー』という音が出る部分があり、そこから発せられた音の波が耳に入ってきます。左右が分かれいるので、それぞれの音波は干渉しません。
しかし、スピーカーの場合は左右から発信された音波は、それぞれ『干渉』しながら人の耳に届きます。
※干渉とは、複数の波が重なること
干渉をした時に音の波は色んな変化をするので、自分が意図していない音になってしまう可能性も起きてしまうんです。
音楽を聴く人の再生環境はヘッドホンのような左右の波が干渉しない環境であるとは限りません。
家や車のスピーカーで聴く方も当然いますから、どんな環境で再生しても聴きやすい音源にミックスで調整する必要があるので、モニタースピーカーが重要になってくるんです。
ヘッドホンより解像度の高い再生が可能
一般的なスピーカーを想像してみてください。恐らくですが、大小二つの振動する部分があるスピーカーを想像する方が多いのではないでしょうか。
これは一般的に『ツーウェイタイプ』と呼ばれているものです。
大小それぞれ、得意とする再生音域が違います。大きなユニットは低音域と中音域を、小さなユニットは高音域をそれぞれ担当しています。
『スリーウェイ』になると、ユニットが3つになり、高音域・中音域・低音域で分かれます。
ですが、ヘッドホンの多くはユニットが一つになっていて、モニタースピーカーのように分離されていません。
それどころか、全ての音域をカバーするユニットを一つにまとめて小型軽量化しているんですね。
なので、小型軽量化にするためのお金がかかっていて、同じ価格でヘッドホンとモニタースピーカーを比較すると、モニタースピーカーの方が音質の面で優れていると言えます。
モニタースピーカーの置き方
ヘッドホンとは違い、モニタースピーカーは設置にも気を使わなければなりません。
- 角度
- 高さ
- 設置面
ミックスダウンを行う際は内側に少し傾けることをおすすめします。
空間を意識したミックスをする際はスピーカー同士が並行でも問題ありません。
スピーカーの高さは必ず耳の高さと同じにしてください。
スピーカー専用のスタンドもあるので活用してみましょう。
スピーカーを設置する接地面は、できるだけ振動を吸収する素材を挟むようにしましょう。
硬いものとスピーカーが接していると、スピーカーの振動がそれに伝わり正しい音で聴くことができなくなる場合があります。
モニタースピーカー Q&A
モニタースピーカーはどこで買うのがおすすめ?
モニタースピーカーは電機屋さんに売っていますが、それよりはネット通販や楽器店で購入するのがいいでしょう。
ネット通販ならAmazonかサウンドハウス
『AmazonAmazon』は数や在庫が豊富なので、いち早くネットで手に入れたいという場合はAmazonがいいです。
『サウンドハウス』は業界最安値で音響機器を購入できるので、できるだけ安く買いたいという場合はサウンドハウスがおすすめです。
実店舗なら島村楽器
ネット上の情報をいくら集めても、実際にスピーカーの音を聴くことはできません。
自分で音を聴いて選びたいという場合は『島村楽器』に足を運んでみるのがいいでしょう。
置いてある全てのモニタースピーカーを試聴できる訳ではありませんが、店員さんが予算と目的に応じて最適なものをおすすめしてくれるはずです。
大きいスピーカーと小さいスピーカーどっちがいいの?
筐体が大きいほど、低音域の解像度が高いと言われています。
しかし、入門機としてのモニタースピーカーであれば、小型軽量のモデルと普通のサイズのスピーカーはあまり差がないでしょう。
また、防音でない環境を想定しているので、大きな音でモニタリングする場合は少ないでしょうから小型~中型機が歌ってみたMIX入門には最適と言えるでしょう。
歌ってみたMIXにおすすめのモニタースピーカー
数あるモニタースピーカーから、おすすめのモニタースピーカーを紹介します。
どれも歌ってみたMIXに適したスピーカーなので、特徴や好みに合わせてチョイスしてみてください。
YAMAHA MSP5 Studio
業界標準といわれる世界的にも有名なモニタースピーカーです。
フラットで原音を忠実に再現することを目的に開発された本機は、まさにモニタースピーカーの代表格と言えるでしょう。
価格はAmazonで5万円と、入門機としては少しお値段が張るので、資金的に余裕のある方におすすめしたい1台です。
GENELEC 8010A
小型ながら、50Wの圧倒的な音圧を実現しているモニタースピーカーです。
音の感じとしては、解像度が高く、少し硬い印象をうけました。
本体自体に角度を調整する機能があったりなど、小規模な作業環境で適している製品と言えます。
IK Multimedia iLoud Micro monitor
こちらも50Wの小型モニタースピーカーになります。
2016年に発表されたモニタースピーカーの中では比較的新しいモデルになります。
Bluetooth接続が可能で、日常使いにも適したスピーカーと言えます。
また、2つのユニットをそれぞれ別のアンプで駆動させるバイアンプ方式を搭載しているので、小型モニタースピーカーの中でも高い音の解像度を実現しています。
MACKIE リファレンスモニター CR3
1万円台前半で購入出来る、コスパ最強のモニタースピーカーです。
音の輪郭を捉えやすく、いい意味で特徴のない製品です。
値段もお手頃なので、入門用に最適な1台と言えるのではないでしょうか。
BEHRINGER MS16
実売で1万円を切るモニタースピーカースピーカーの中では、非常に優秀なモデルと言えます。
少し音が軽い印象を受けますが、入門用として編集作業を行う上ではまず問題はないと言った印象です。
BEHRINGERは、スピーカーだけでなく、マイクやミキサーを初めとする音響機器で格安を売りにしているメーカーです。
マッキーのCR3と並んでコスパ最強モデルと言えます。
まとめ
モニタースピーカーがなくてもMIXをすることはできますが、MIXした曲のクオリティを上げるためには必須アイテムです。
どんな環境で聞いても良質な音楽に仕上げるということは、それだけ聞いて感動してくれる人も増えるということに他なりません。
MIXを自己満足で終わらせず、聞いてもらう人のことを考えて作っていきましょう。
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